と ら
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猫が人と暮らし始める場合、いろんな始まり方があると思う。
捨てられていたところを拾った、友人宅で生まれたのをもらった、ペットショップで買ってきた、など。
とらの場合は、自分でやってきた。
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あれは、忘れもしない小学1年生の秋。
朝、私たちを起こしにきた母が言った。
「静かにしてね!静かに、下に下りてみて。
台所に、すごい、いいものがあるから・・・」
私と妹はわくわくしながら階段を降りていった。
「何があるの?ドーナツ?」
「違うよ」
「じゃあ、プリン?」
「もっといいもの!」
母は嬉しげだ。
台所で私たちを待っていたいいものは、子猫だった。
生後1ヵ月くらいだっただろうか。
テーブルにちょこんと乗っかり、お皿からハムエッグを食べている。
びっくりして歓声をあげると、こっちを向いてニャアと挨拶したが、また黙々と食べ物の方へ戻った。
母が連れてきたわけではない。
捨てられたばかりの子猫が、食べ物のほしさに勝手にうちに入ってきたのだ。
・・・つまり、食べていたのは私たちの朝ゴハン・・・。