3匹目の猫・あじゃりが来たとき、とらはもう16才になっていた。

相手が目が開いたばかりの赤ん坊だと知ると、びっくりしはしても、パニックは起こさなかった。

いやな顔をしても、いじめたりはしなかった。

それどころか、よその猫がテリトリーに入ってこないよう目を光らせはじめ、

弱いくせに強気のケンカをしかけることもあった。

あじゃりが少し大きくなると、ゴハンを先に食べさせてやったりもした。

それなりに可愛がり、保護者ぶっている。

子猫が少し成長すると、ゴハンの順番が変わった。

絶対に、とらが先。

子猫がお皿に手を出そうものなら、物凄くうなって追い払う。

叱られた子猫は、しょぼんとして座っている。

だが、あじゃりはオス猫だ。

どんどん大きくなる。

逆にとらは、トシのせいでどんどん小さく縮んでいく。

体格差は2倍以上になったが、

それでも力関係は不思議なくらい変わらない。

今でも、とらはあじゃりより偉いのだ。

とらが声を荒げて怒ると、でかいオス猫のあじゃりは、子猫に戻って素直に従う。

お皿の前でしょぼんと座っている。

とらに逆らえないのは、人間も同じ。

だって、とらはもう20才、人間でいうなら百はとうに越えているだろう。

体は縮んだが、なにものをもってしても動じない、

岩のような威厳がそなわってしまった。

そんな妖怪じみた猫に逆らうだけムダというものだ。

それに、とらが怒ると恐ろしい。

必殺技をもって報復してくる。

どういう必殺技かは、ちょっとここには書けないけれど。

とってもキタナイ技、とだけ言っておこう。

その後片付けに30分以上かかることもある。

精神的ダメージもかなりのものだ。

だから、とらは絶対に怒らせてはいけない。

本当に恐ろしい猫なのだー!!


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